会社の売店にふらりと出向き、何かお菓子を買おうと思ったところ、不思議と森永チョコボールに手が伸びた。パッケージに印刷されている、「おもちゃのカンヅメが当たる!」にコピーに不思議とそのうちの1つをつかみ、レジに向かった。でも、こんなことってあるんだなあ。みごと、買い求めたその箱のくちばしには「銀のエンジェル」が印刷されていた。今度こそは五枚集まるまではなくさないように大事にしまっておくことにしよう。

 しかし、それほど熱心にチョコボールを買い続けているわけではないので、次の当たりがいつ出るのかは予想すら付かない。そこで、一気にまとめ買いをしてでも勝負をつけるのはどうかという気がしてきた。いわゆる「大人買い」で早々に銀のエンジェル残り四枚を手にしようかという作戦である。こんな思い切ったことは子供には出来ない。お菓子を出庫単位の箱ごと買ったり、ガチャポンを空にするまで続けられるのも大人の特権である。

 その当時は「大人買い」なる言葉を知らなかったが、仮面ライダースナックを箱ごと買う御大尽(もちろん子供)もいたようだ。もちろん目当てはおまけのライダーカードである。先頃、ライダースナックがライダーチップスとして復刻されたときに、念願の大人買いを試みようと思った。スーパーでライダーチップスの箱を見つけたので、長男に金を渡して買いに行かせようとした。お菓子を箱ごと買う、非日常的な喜びを長男に味あわせてやろうという親心である。決して、自分でレジにその箱を抱えていくのが恥ずかしかったからではない。しかし、その箱はあいにく空箱で、ディスプレイ用であった。残念。

 「大人買い」。本当の大人はそんなことはしない、と言う声も聞こえてくる。