散歩途中、ポッカコーヒーの自動販売機で「Virgin Cola」というものを見つけた。缶のデザインは赤に水滴が付いたような模様に「Virgin Cola」とのロゴが表示されている。早速買い求め、缶の説明を読むと、イギリスの会社のもののようだ。ロゴのスタイルからして、CDの制作や販売を手がけるVirginグループらしい。コーラというとやはり「赤」というイメージがある。しばらく歩くと今度はダイドーの自販機で「DyDo Cola」というものを発見。こちらも同じく赤い缶で、コーラをグラスについだイラストがプリントされている。ちょっと古めかしく、冴えない。「Virgin Cola」の炭酸でお腹が膨れていたのでさすがにこれまでは買わなかった。

 シェアとしては微々たるものだろうが、コカコーラ以外にもコーラは存在する。ファーストフーズの「ファースト・キッチン」で販売しているのはサントリーコーラである。十数年前にはビートたけしが「JOLT Cola」のCMをやっていた。カフェイン2倍というのが売りだった。大手スーパーではオリジナルブランドでの輸入販売の例もある。「クリスタルコーラ」とか「ホワイトコーラ」という名前で、一見サイダーであるが味はコーラというものもかつては存在した。そう言えば、コカコーラボトラーズが80年代の終わり頃に「タブ」という名で無色透明なコーラを販売していた。その後なくなったところを見るとあまり評判が良くなったのだろう。

 「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の第1作は’85年に公開されている。主人公が30年前の父親を追いかけ、市民ホール前のファーストフーズ店に入ったシーンを思い出して欲しい。店員に「何にしますか?」と聞かれ、主人公のマーティは「タブ」と答える。無色透明のコーラのことである。しかし、’55年のアメリカに「タブ」は存在しない。また、タブとは「勘定書、伝票」という意味でもある。ここで店員は「何も頼んでいないのに伝票は出せない」というような返答をする。この映画が日本で公開された当時、国内では「タブ」はまだ発売されていなかった。おそらくこのシーンのやりとりの面白さについて理解できた日本人はほとんどいなっただろう。

 さて、初めて口にする文字通りの「Virgin Cola」の味であるが、かつてのJOLT Colaに似て、炭酸が強い割には味自身は弱かった。買えるのは今のうちかもしれない。