カラオケの1曲目は極めて重要である。特に初めて場を共にする人達との場合は、さらにその重要度が増す。イントロが流れ、マイクを掴んだ瞬間にセンスが査定されてしまう。「何を歌ったか?」、「誰の曲か?」というのは人々の記憶にとどまリ易い。ただ、曲名よりも歌手の名前が覚え易いので「サザンの曲を歌った」、「B'zの曲を歌う人」として記憶され易い。そしてこの人達は「サザンな人」、「B'zな人」となる。さあ、みなさんも今日から「○○な人」という呼び方を広めよう。「な」というのが大切。「の」では「B'zの人」ということで、この世に二人しか存在できなくなってしまう。

 ただよく分からない用例も出て来る。「モーニングな人」、「タンポポな人」。佐藤や鈴木ではインパクトに欠けてしまう。「GLAYな人」はいつも悪いことをうまくやっている怪しい人になってしまう(スペルが違うけど、音で)。

 かつて新入社員当時「スーダラな人(「植木な人」とは言わない。ましてや「クレイジーな人」は・・・)」だった私も数々の変遷を遂げ、ちょっと前は「L'Arcな人」であった。しかし、中には私のことを「Misiaな人」と誤解している人がいる。1度しか歌ってないのにそう記憶されてしまうということは、そのぐらい最初のインパクトが重要なことを証明している。

 以前一緒に机を並べて仕事をしていた(別に机を並べるのが仕事ではない。念のため)女性が「ハクション(または、大魔王)な人」だった。「ハクション大魔王」の歌を自ら歌ったのである。それからしばらく後、彼女は「私モデルになります」と告げ、派遣契約を終了し、パリへ飛び立って行った。