第1685話 ■わら半紙プリント

 7月に入って、学生諸氏は期末考査の時期ではなかろうか?。定期考査となると、学校の先生が作った、わら半紙のテスト用紙を思い出す。私が中高生の頃は、まだ一般的にワープロがなかったため、文字は手書きで、図表の類は切り貼りで原紙を作っていたことだろう。中には字が下手だったり、極端な癖字の先生もいた。そんな先生自身も多分に困っていたことだろう。

 それがいつの頃からかワープロが登場し、先進的な先生と機械オンチの先生の間で生徒たちの評価が分かれた時期があったに違いない。そして今では、子供たちが学校から持ち帰ってくるプリント類を見る限り、ほとんどがパソコンで作られたものになっていた。但し、図表の鮮明さは良くない。コピーでの切り貼りか?、それともスキャナが良くないのか?。

 ところで、わら半紙の用紙サイズはB4である。それに引き換え、世の中の多くのパーソナル用パソコンプリンタの用紙対応サイズはA4である。わら半紙の用紙サイズの方が大きい。パソコンでテスト問題などを作る先生は、この差をどうしているのだろうか?。A4サイズで作ってプリントし、それをB4サイズに拡大してわら半紙に印刷しているのか?。それとも、A5サイズで作って、プリンタで出力したものを見開きで並べてB4サイズとして印刷しているのか?。

 プリント作成の過程は次々に機械化されていくが、用紙の方は相変わらず、わら半紙のままだ。用紙を変えるだけでも、ずいぶんプリント自体の雰囲気も変わるというのに。残念でならない。けど、そんなところに昭和のテイストの生き残りを感じたりする。

(秀)