第1689話 ■解散目前

 ここ数日の政局についてから。東京都議会選挙の結果はほぼ予想通りだった。「蟹工船」効果で共産党の議席は増えるのかと思っていたが、実際には議席を減らしてしまい、自民対民主の攻防に埋没した格好だった。公明党は投票率の割には意外に堅調だった。中選挙区制でも政権交代が可能なことを証明した結果だった。新銀行東京、東京オリンピック誘致、築地市場の移転、果たしてこれからどうなるのだろうか?。他県民とて無関心ではいられない。

 東京都議会選挙の結果が出て、次の焦点は衆議院の解散・総選挙となったが、意外にもあっさりと、解散の予告宣言が飛び出した。その一方で、麻生降ろしの動きも散発し、自民党は大いに揺れている。そんな中、私が一番驚いた出来事は、古賀選挙対策委員長の突然の辞意表明だった。地方選挙の敗北の責任を取っての引責なのだそうだが、彼が地方選挙で指揮を執っていた印象は全くない。選挙対策とは国政選挙を指しているのだろうから、本番の衆議院選挙を前に敵前逃亡をしているようにしか見えない。それとも麻生総理に対する造反なのか?。

 次回の総選挙で自民党が惨敗する一方で、民主党が躍進し、第一党になるのは間違いなかろう。但し単独で過半数までには至らないと思われる。そこでいったいどのような選択が行われるだろうか?。数が少ないながらも、社民党や国民新党と組むことは容易だろう。しかし、是々非々でも共産党と連立するのは難しかろう。自民党の一部を切り崩して組み込むか?。いずれにせよ、かなり不安定な政権になることだろう。

 本日の衆議院本会議で麻生内閣に対する不信任決議案が否決された。裏を返せば、信任されたことになり、信任された総理をこのタイミングで党の事情で下ろすというのは、国民に分かりにくい。さて、次回は政権選択選挙だ。こんな機会はめったにない。私は今から楽しくてしょうがない。

(秀)