第1897話 ■あのホテル!?

 群馬県前橋市の例の騒ぎのあったビジネスホテル。ワイドショーなどでテレビに映った映像から具体的な名前と場所が特定され、インターネットで晒されている。その気になって探せばすぐに検索できる。わざわざそのホテルの公式サイトのURLを記載しているページもあって、もちろんそれを押してみた(この部分は、事件直後のこと)。タイムアウトでつながらない。同じような考えの者が大量にいて、サーバーがダウンしたのか?。いや、あまりもの騒ぎでアクセス出来ないような状況にホテル側がしているのかもしれない。

 地元ではそれこそ誰もが知る、「あのホテル!?」という騒ぎのはずだ。深夜に女性一人だけで宿直させる、そんなビジネスホテルも規模によってはあり得るのだろう。火災や地震、そんな緊急事態に、宿直一人で本当に大丈夫なのか?。旅館業法上問題がないとしても、そのようなオペレーションを採用する経営方針のホテルというのはやはり心配だ。経営的に夜間の人材を減らしているのだろうが、映画撮影のために芸能人が泊まる規模としてはショボ過ぎやしないか?。

 そんな感じであの事件以来、あのホテルはまともな営業ができていないのではなかろうか?。まさかあのホテルとは知らずに予約をしていた当日に(例えば、事件の翌日とか)ホテルに行ってみたら報道陣がホテルを取り囲んでいる。そのまま予約通りに宿泊できるものなのか?。泊まれるものなら、話のネタとして泊まってみても良さそうだが、緊急時などの人員対応を考えるとそれっきりにしたい。そんな従業員の安全も守れないような経営方針のホテルは利用したいと思わない。ただ、あの事件さえなければ、今までどおりの経営が続けられていたはずなのだが。

 こんな感じで、あのホテルがまともな営業ができていないとしたら、それはあの事件のせいで、しかし、その分までも加害者である息子とその母親が賠償すべき責任があるかというと、ちょっとわからない。最悪の場合、あのホテルは潰れてしまう。もし自分があのホテルの経営者、オーナーだったとしたら、警察に連絡するまでの間にその後の状況までも予想できただろうか?。おそらくそこまでは気が回らなかったと思う。容疑者が芸能人でなかったら、警察への通報は当然の対応であるし。

 今試しにそのホテルのホームページにアクセスしてみたら、今度はつながった。とりあえず、営業はできているようだが、夜間の人員体制の強化などで経営は厳しくなっていることだろう。それほど安いホテルではなかったけど、この金額で夜間宿直一人だったと思うと、ちょっと道義的にどうかなと思う。銃爪を引いたのは確かにあの息子かも知れないが、被害者は女性だけでなく、ホテルの経営者も相当な経済的ダメージを受けているわけで、その場合の加害者はマスコミということになるのではなかろうか?。とりあえず、75日過ぎるのを待つしかなさそうだ。

(秀)