第38話 ■はたらくひとびと

 病気で学校を休んだりすると、退屈でしょうがない。テレビを点けても、子供にはワイドショーなど興味がない。唯一の救いはNHK教育テレビである。「○年生の理科」や「大きくなる子」なんて番組が当時あった。そして、忘れてはならないものに「はたらくおじさん」というのがあった。カンちゃんとペロくん(犬)が気球に乗って移動し、色々な職業の仕事ぶりを紹介する15分番組である。やはり絵になり易いからか、工場での生産風景というのをよく見た。それと、制服での仕事、警察や消防、郵便、電車なども見たような気がする。しかし、社会の多数派である、ホワイトカラーの仕事は見た記憶がない。子供達には会社員のお父さんがどんな仕事をしているかに関心があるだろうに。

 これは小学2年生の社会科向けの番組であった。現在は小学1、2年生では理科と社会をあわせて、生活科という科目になっているので、この番組が現存するかは知らない。ただ、働いているのがおじさんばかりでないことや女性の地位向上からか、後に番組タイトルが「はたらくひとびと」に変更されたそうだ。

 確かに熱心すぎるほど、働き過ぎている女性もいる。もらったメールのタイムスタンプが深夜の12時近いこともある。まだそのころまで会社にいるわけである。働き過ぎには気をつけましょう。

 先日、仕事中につきあいのある会社の営業の人(女性)がアポなしで私を訪ねて来た。新顔の女性と2名で。こういうシチュエーションは結構ヤバイ。過去の経験によると、「新しい担当者を連れて来ました」となることがある。ドキドキした。その後に「私は今月一杯で・・・」。語尾はうやむやながら、会社を辞めるケースが多々ある。今回はついでの立ち寄りということで、そういうことではなかった。やれやれ。