第391話 ■古本屋

 最近、古本屋に行くことが多く、自分としてはちょっとしたマイブームになっている。漫画のコミック本を自分のために買うことはほとんどないが、妻や子供達にコミック本探しを頼まれているので、少女コミックも含めて店をくまなくうろうろしなくてはならない。そして、値段の安さから、すぐ読みたい本でなくても、「そのうち読もうかな」と、そんな本までも買ってしまう。古本屋のマイブーム以前からも、気になる本はその都度次々と買っていたので、常に読んでいない本が結構ある。おまけに最近はなかなか本を読む時間が取れない。それに、古本がドカっと加わったわけだ。

 本当に探している物がある場合は神田に出掛けるのが良いのだが、初めてJR神田駅に降り立った時に、しばらく歩いても楽器屋やスキー用品をなどを扱う大型のスポーツ店ばかりで驚いてしまった。秋葉原=電気街、神田=古本街、というイメージはあながち間違いではないが、「神田」がJR神田駅を中心としたテリトリーではなかった。それに気が付いてからは地下鉄の神保町駅を利用するようにしている。しかし、同じ業種の店が集まっていると移動には便利だが、それぞれの店での値付けが気になってしまう、デメリットもある。

 古本屋というのは特に目的を持って行くわけでなく、ふらりと行って、たまたま昔探していた本や正規の値段では決して買わないであろう本までも衝動的に買ってしまう、そんな気軽な暇潰しが心地良い。フリーマーケットでも最近は古本に目が行ってしまう。