第433話 ■大雪について

 この週末も雪。先週に輪をかけ、関東地方は大雪となった。今回も週末という事で私としては通勤への影響もなく幸運だった。三年前の大雪の時には決まって木曜日に確か三回連続の雪だったと記憶している。天気は六、七日の周期で変化しているため、同じ曜日に連続して雪が降るのも別に不思議なことではない。

 九州で生まれ育ったために、生来寒さは苦手であったがこのときばかりは特別。かつては雪となると楽しくてしょうがなかった。目が覚めるといつもより寒くて、窓からの景色が辺り一面白く覆われているのを確認すると、もうわくわくしてしまう。(小)学校に着くや否や、早くも登校した友人達から雪投げの洗礼を受け、あわてて応酬することもあった。雪が降った日は授業の開始時間が遅れたりしたが、それは通勤に大変な先生達に対する処置で、別に子供達のためでないと気が付いたのは大人になって、自分も通勤するようになってからだった。

 今回の大雪は気象庁の予想をも上回る程だったようだ。おかげで気象庁には苦情の電話が相次いだらしい。別に気象庁が雪を降らせているわけではないのに。同様に電車が遅れて駅員に詰め寄る人もいたことだろう。しかし、鉄道会社にしても除雪作業を行ったり、払い戻しなどの対応に追われて、「こっちこそ迷惑してるんだ」と叫びたいことだろう。いらいらしている人々も子供の頃はきっと雪が降るのを喜んでいただろうに。雪道を子供と歩きながら、そんなことを考えていた。

(秀)