「純ちゃん、よくやった!」と私は言ってあげたい。純ちゃんとは小泉純一郎総理であり、対象は先日の北朝鮮再訪問に対してである。世論によるとメディアで多少のばらつきはあろうが、だいたい7割くらいの人が私同様に今回の再訪問を評価しているようだ。5人の帰国が8人にならなかったのは何も彼の責任ではなさそうだし。それよりも、事前にかなり期待させるような情報が出すぎていたことが気になる。あれがなかったら、もっと多くの評価を得ていただろう。
これに対し、私にも意外だったのが家族会などの反応だった。大いなる不満をメディアでぶち上げている。そして、逆に今回の世論の反応を「意外」だとコメントしている。世論を「意外」だと思うくらいだから、不満をぶち上げられるのだろう。ちょっと読み違えたか?。しかし、今回のこの世論の構図は極めて単純である。要は「分かりやすさ」だ。家族会や再訪問を批判する人々の主張が広く一般の人々には分かりにくく、共感を得られないのだ。
それよりも感動の再会を果たした当事者達の映像は受けが良い。また、当事者達は総理に感謝している。今回も前回同様、被害者の家族で明暗を分けた形になってしまった。あまりにもヒステリックになって、世論から離れてしまわないように願う。批判が度を過ぎるとひんしゅくを買う。最初に総理が訪朝した際の一部の家族や、イラクでの拉致事件の際の家族のことを思い出す。
「身代金を払って返してもらっただけ」と街宣し、触れ回っている野党がいるみたいだが、当事者にしてみれば身代金を払ってでも返して欲しいと願うだろう。たとえ軟弱な外交であろうと、生存が未確認とされる他の10人も帰国できたりしたら、家族会なども諸手を挙げて喜ぶのではなかろうか?。言うは易し行うは難し。実際に行動を起こし、具体的な実績を示した者の前では、たとえ正論であろうとも、難しい論理は支持されない。それにしても民主党、またしても存在感なし。
(秀)