先週末にカーナビを付けた。文字通り、自分で付けた。作業工賃がもったいないので何とかそれを省きたいのと、できるだけ安く本体を買い求めたいという希望からである。カーショップで選んで付けて貰うと工賃は2万円だ。おまけに本体もちょっと高い気がする。このため、秋葉原でカーナビを買って自分で付けることにした。
別に難しいことではなく、カーコンポの取り付けができる人なら可能、と言われた。これは複数のショップで得た回答である。カーコンポなら学生の頃に何度か付けたことがある。ただ、カーナビの場合はアンテナやケーブルの引き回しが面倒、とも言われた。まあ、話のネタにはなるだろうし、作業工賃も浮くことなんで果敢にチャレンジすることにした。
この日、猛暑。日なたに置かれた車の中で、既存のカーコンポを取り外すことから始める。まずは、センターパネルを外す。これは秋葉原のショップで図面を貰っていたのでさほど問題はない。その後、ねじを数本取り外し、ケーブルを外してコンポは簡単に取り外せた。ここにビルトインタイプのカーナビを取り付ける。カーナビはコンポの端子の他に、パーキングセンサーと車速センサー、これにGPSアンテナなどの接続が必要になる。
パーキングセンサーというのは走行中に安全のため、テレビやDVDが見られないように、パーキングブレーキが掛かっているかどうかを判断する信号である。これは面倒だし、走っているときもテレビが映るように細工の方法を秋葉原のショップで聞いていたのでそうした。問題は車速センサーであった。ショップでもらった図面によるとコンポが収まっていたところの奥に端子が出ているはずだったが、ない。ない、ない。しばし図面と見比べたがやはりない。貰ってきた図面は新しく仕様が変わったもののようだ。
センターパネルむき出しのまま、ディーラーに車を走らせた。サービススタッフに「車速センサーはどこにありますか?」と聞くと、「このタイプはスピードメーターの上ですね」と言って、資料を調べてくれて、コピーをくれた。「スピードメーターを外して、その上にコネクタがあります」。渡してくれたコピーにはそのコネクタの結線情報が記載されている。「スピードメーターの上ですか?」。「はい、外してください」。そう簡単にスピードメーターって外れるもんか?、外して良いもんか悩みながら、センターパネルの奥にスピードメーターを固定しているらしい、ねじが見えた。
礼を言って家に帰り、このねじを外して見ると、思ったよりも簡単にスピードメーターは車体から外れた。電気的なコネクタが2つ付いてるだけである。もっとメカニカルなものかと思ったら、実は非常に電気的だった。確かに上に探していたコネクタがある。位置を確認し、これにカーナビの車速センサーの信号ケーブルをつないだ。
後は難しいところはない、コンポがつながっていたようにスピーカーなどのケーブルをつなぎ、GPSアンテナやテレビ用のフィルムアンテナを貼って、うまくケーブルをさばくことになる。ただ、黙々と作業するのみ。ただ、時間は掛かる。作業の途中、一通り線がつながったところでエンジンを掛けてみると、うやうやしくディスプレイに起動画面が表示された。途端に元気になる自分。エンジンを切り、テンションが上がってケーブルをさばく。けど、暑い。
そしていよいよ、カーナビ本体をセンターパネルの指定位置に固定するまでになった。ところが収まらない。アンテナなどの余った部分をここに収めたために、本体の後部がつかえて入らない。ケーブル類を何とか誤魔化し誤魔化しして本体を収めるのに30分以上も掛かってしまった。そして、ディーラーへ駆け込んだ時間も含めて約3時間を要し、カーナビは無事取り付けできた。ディーラーやショップ任せではない分、愛着もひとしお。
(秀)