かつてカメラ少年だった私。最近のデジタル一眼レフカメラがちょっと気になるが、まだ買ってはいない。それでもまあ、レンズ交換はできないものの、高倍率のズームレンズが付いたデジタルカメラは持っている。本当はデジタル一眼が欲しかったのだが、そうそう多くの交換レンズを買えるはずもなく、ほとんどの領域をカバーできるズームレンズがあれば良いと思った結果だ。
今では一眼レフカメラとなるとズームレンズが普通になっているが、かつては標準レンズという、人間の目の画角に最も近いレンズを最初に買うのが普通だった。そして望遠や広角の交換レンズが欲しくなる。中学生当時、この交換レンズ、しかもズームレンズが欲しいがそう簡単に買えるものではなかった。しかし、カメラメーカー純正のレンズは買えないが、互換レンズメーカーのものならばそれなりに安く売っていた。今でも量販店などで価格を抑えた交換レンズ付きのセットなどで売り出されている。
互換レンズとは各カメラメーカーの一眼レフカメラと同じマウント(カメラボディとレンズの取り付けの凹凸部分のこと)を持ったサードパーティー製のレンズのことだ。シグマ、タムロン、トキナーなどの互換レンズメーカーがある。これだと、定価も純正品に比べると安いし、値引率も良かった。最終的には純正品の4割引くらいの値段になる。メーカー純正のレンズの方が良いか、互換レンズでも良いのかは個々の価値観にもよるだろう。私は安い互換レンズの方を歓迎した。そして、お年玉で1本の望遠ズームレンズを手に入れた。
極論すれば、アナログカメラはフィルムを入れている箱に過ぎない。レンズを通った光はフィルム面で結像する。同じマウントを持つ、高いカメラと安いカメラがあって、同じレンズとフィルムを使用し、同じ露出(絞り&シャッタースピード)で写真を撮れば、ボディの値段には関係なく、同じ品質の写真となる。
互換レンズは各カメラメーカー別にマウント部は違うが、それ以外の部分は共通である。だから、カメラメーカーに関わらず、同じ様な写真を撮りたければ、互換レンズを選ぶことも考えられる。ただ、ここまでこだわる様な人は互換レンズなんか選ばずに、純正のレンズを選ぶのだろう。また、デジタル一眼レフが主流になって、カメラボディが単なる箱から受光素子を持った箱になったため、レンズだけで写真が決まるわけではなくなった。
(秀)