子供たちの夏休みも、もう半分を過ぎてしまった。私が夏休みといって思い出すものの1つに「ベルトクイズQ&Q」の夏休み子供大会というものがある。賞金は全て賞品となり、ミリオンステージはその名誉もさることながら、豪華な賞品がなんと言っても魅力的だった。中でもラテカセを私は欲しかった。
ラテカセとは、ラジカセにテレビが付いたもので、時期的には昭和50年代が全盛期となる。テレビと言っても、モノクロが多かったり、画面サイズも3インチ程度と、今思えば携帯ワンセグ以下のお粗末なものと言わざるを得ない。しかし、少年たちの心をくすぐるには十分であった。家の近くの電器屋の店頭に置かれていたラテカセを横目で見ながら、私は何度ため息をついたことか。
昭和60年ごろになるとラジカセが高スペック化していく一方で、何故だかラテカセは市場から姿を消していくことになる。そこで今回、今かつてのラジカセがよみがえるとすると、どのような姿になっているかを私が勝手に想像してみた。
ラジオの部分は変わらないが、カセットの部分はMDに置き換わるはずで、CDドライブも付くだろうが、ここはCDではなく、DVDドライブにしておこう。SDメモリのスロットもあって、テレビは液晶でワイド画面の7インチくらいが欲しい。テレビチューナーはワンセグで。ドライブをDVDにしておいた意味はこの画面との組み合わせで意味があり、DVDを再生して画面で見ることができる。こんな感じの機器が出たら絶対に欲しいし、買うと思うのだが。
こうして機能のデザインを考えたら、似たようなものが既に存在することに気が付いた。それはカーナビである。HDDやナビゲーションの機能を外して、スピーカーを付ければ、私が考える現代版のラテカセにそっくりになる。かつての少年たちの夢は、車という交通手段に加えて、カーナビという形で再現されていることに気が付いた。けど、やはり新たなラテカセの姿も見てみたい気がしてやまない。
(秀)