国会議員に二世、三世といった世襲議員が多いのは周知の通り。現内閣の中でも首相をはじめ、実に12人が世襲議員なのらしい。そして議員の子供となると、楽してまた国会議員になれるもんだと私たちは思っている。小泉元首相も引退を機に地盤を次男に譲り、最後は親バカぶりを見せていた。
一般的に言って、この世襲議員に対する世間の反応は全く芳しくない。そこでというわけではないだろうが、民主党が党として、世襲による立候補を認めないとの方針を発表した。公職選挙法の改正までうかがう気配である。ところが、このことを発表したのが鳩山由紀夫氏。四世議員である。「自分の場合は選挙区が違う」と言っているが、私には目クソ鼻クソの差しか感じられない。
どこまで民主党が本気なのかは分からないが、世襲立候補禁止は憲法で保障されている、職業選択の自由に反しているため、法制化は難しいと思われる。それ以上に私は世襲批判を展開していくことで、最大の世襲制の禁忌にたどり着くことを危惧している。最大の世襲制とは天皇制のことである。「それとこれとは違う」という人がいるかもしれない。けど、果たして、良い世襲と悪い世襲の違いは何だろうか?。そもそもそんな違いなんか存在するのだろうか?。
国会議員の場合でも、別に世襲議員だから悪いのではなく、概して国会議員についての不信感がある。そこに、世襲議員だと楽して既得権として、その地位が保障されるところに批判が集まっているのだろう。それなりの働きをしてくれれば世襲だろうが問題はない。法律を以って規制するようなものでは本来ないはず。
(秀)