当コラムで以前書いた(第1512話:「ラジカセ探しマイブーム」)、私のラジカセコレクションについてだが、コレクションと呼べるほどの活動はしていなかったが、先日懸案のレコードプレーヤー付のラジカセ、シャープ VZ−V2をジャンクの状態ながら入手できた。しかも2台。これがまたでかくて、わが家では邪魔もの扱いされている。
何故2台か?、というと、この2台から良いところを取って、ましな1台をこしらえようというもの。ニコイチと言うらしい。このプレーヤーはユニークなもので、垂直にセットしたレコードの両面が連続で自動演奏できる。アームとヘッドが2つ付いている。しかし、肝心のレコードプレーヤーは両方とも壊れていて動かない。逆に製造からこれまでちゃんとプレーヤーまで動いているものは皆無に近いだろう。少なくとも、どれもベルトがいかれているはず。
ある修理業者に修理の見積もりを依頼したら、「パーツ(駆動ベルト)が入手できないので修理できません」と返事が来た。ガッカリしたのもつかの間、他の修理業者からは、修理はできるが、結構な料金が掛かる。せっかくなんで、もう1軒探し出した修理業者に見積もり依頼を掛けたら、今後は先ほどの業者の半額ほどの金額で返ってきた。要は正解のない世界である。コンディションの良い方をベースに欠落しているスイッチ類をもう一方から外して持ってくる。そして動かないレコードプレーヤーを復活させる。これで約2万円。
ところが本当に修理するべきかどうかの決心がつかない。例え修理をしたところで、私は掛けるべきレコードを持っていない。ただ動くコンディションの、珍しいラジカセを持っているだけである。カセットテープも今さら使わない。専らラジオを聴くだけのラジカセでしかない。本当のコレクターやマニアであれば、何の迷いもなくレストアするのだろうけど、迷っている私はまだまだその領域には達していないということなのだろう。
(秀)