政治が俄然面白くなってきた。麻生内閣の支持率が急落し、20パーセント台と、既に政権の末期の状態の数字を示している。理由を要約して、言葉を置き換えるとすると、「やるべきことをやっていない」ということだろう。
そのやるべきこととは、1つ目は解散総選挙であったし、2つ目が経済対策ということだろう。後者については就任後に後から降って湧いたようなものだが、即座に解散総選挙を実施していたら、彼の責任範囲から離れていたかもしれない。いずれにしても、経済対策など就任時には予期していなかったということだろう。
最初は就任直後に解散総選挙を行うつもりだっただろう。しかし、当初は良いはずの内閣支持率が思ったよりも良くない。ここは多少の実績が必要と一息ついたところに、経済危機が襲ってきた。早速、補正予算で対策を打とうにも、その効果が出ない。続けて二次補正予算となったが、これが一向に出てこない。総理が悪いのか、それとも官僚が悪いのかはよく分からない。
そして、苦肉(?)の定額給付金も3年後の消費税アップとセットになったようで、国民の過半数に拒絶されている。配布に関する詳細を市町村に丸投げしたのも良くなかった。おまけに漢字が読めない。
もはや麻生総理は選挙の顔となりえない。今解散でもしようものなら、自民党は惨敗してしまう。一部の憶測では、予算成立の引き換えとして、与野党話し合いによる解散なんて言われているが、そこまで麻生内閣が持つだろうか?。国民にとって不幸なのは「次の人」がいないために、積極的に麻生降ろしを演じる者がいないことだ。
消費税のアップによって不支持を増やしたとするなら、「我が内閣の間は消費税率のアップは行いません」と言っておくべきだった。3年後の話だって、3年後の総理にとっては足かせを付けられては困る。もちろん、そのときに自民党が政権を維持している保証はない。民主党政権になれば、この消費税アップがないとすると、国民はそれを選ぶことだろう。
(秀)