コラムのデパート 秀コラム

第1690話 ■自民党のお家騒動

 風雲急を告げている。自民党は両院議員総会開催に必要な人数の署名が集まったかと思ったら、その後に一部の派閥のメンバーが署名の取り下げを申し出たなどと報道がなされた。いったいどうなるのか予断を許さない状況だ。つい先日衆議院本会議で信任(不信任案を否決)しておきながら、舌の根も乾かぬうちに、麻生降ろしの動きを見せる自民党(の一部)。こんな姿を見たら、ますます国民からの印象が悪くなるのは間違いなかろうに。

 果たしてこのタイミングで有力なポスト麻生が存在するだろうか?。自民党の現在の最高責任者が麻生総裁であることは間違いないが、今の自民党に対する国民の不支持は彼個人レベルの話ではないし、彼が辞めたところで支持が返ってくるとは到底思えない。問題はこれまでの自民党的体質が拒否されているということだ。だから党利や自らの保身のためと思われる、ここ数日の自民党の動きもマイナスにしか作用していない。

 よしんば衆議院の解散は自らの手で成し遂げたとして、選挙公示前に彼が自民党総裁を辞めたところで、選挙での自民党の敗北は明らかである。そのとき、選挙の顔となった、後継の新総裁はどう責任を取るというのか?。しかも、総理になれない総裁に果たして誰がなりたがるというのか?。両院議員総会も結局のところ頭をとるべき人材がいないのでは、単なる地方選の総括の場になって終わりかもしれない。うわべの挙党体制をアピールするセレモニーの場なのかもしれない。

 いずれにせよ、麻生総裁の寿命は8月30日か、その翌日までだろう。さて、次の総理になれない総裁になるのは誰だろうか?。

(秀)

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