コラムのデパート 秀コラム

第1752話 ■スポーツバカ出馬

 参議院選挙にあいつぐスポーツ選手の出馬表明が続いている。政治をバカにしているのか、と言いたい。

<民主党>
・谷亮子(柔道選手)
・池谷幸雄(元体操選手)

<自民党>
・堀内恒夫(前巨人軍監督)

<たちあがれ日本>
・中畑清(元巨人軍コーチ)

<国民新党>
・西村修(プロレスラー)

 従来までの拘束名簿式の比例代表制では、名簿の上位に登録されれば当選が確約されるということで批判が多く、改定され導入された「非拘束名簿式」。政党名または候補者名のどちらかを記載できる方式で、各政党が獲得した議席数を得票数の多い候補者から純に割り当てていく方法になっている。

 この方式では、ずば抜けて集票力がある候補者が自分が当選するだけでなく、党の得票を増やすことができる。その結果、政治的観点での評価は関係なく、単に集票力があって、立候補の誘いに応じるような候補者が出てくる。それが今回のスポーツバカの揃い踏みである。彼らの口からは「スポーツの振興」という言葉しか出てこない。どうせ大したことはできないのだから、敢えてこのような候補者には投票せず、落選してしまえば良いと私は思う。

 谷亮子は柔道の現役を続けて、ロンドンオリンピックへの出場も目指すようだ。オリンピックと国会議員という1つでさえ大変なことを、両方とも中途半端な感じでやられては困ったもんだ。

 注目は中畑清。民主党や自民党ならいざ知らず、「たちあがれ日本」からの出馬である。あまりにも未知数だ。政党としての集票があまり見込めないので、個人として戦うしかない。かたや自民党からの堀内と好対照である。絶好調男も安く見られたもんだ。

(秀)

モバイルバージョンを終了