曲がりなりにも、日々本を読むことを苦痛とせず、むしろ喜びとして、日々文字を紡いで文章を送り出すことを生業のベースとして、今の私がいる。確かに、「作文の恩人(秀コラム:第1828話)」の影響で、小学校の高学年の頃には、作文は得意になっていた。けどどうしても、読書感想文は苦手だった。そもそも本を読むのが嫌いな時期だったせいもあろう。そして、作文とどこか違ったテイストの文章を求められているようで、マス目を文字で埋めていく、不毛な作業に思えてならず、毎年夏休みの終了間際に、かなりのやっつけ作業として、処理していた。
本を読まない大人が多かったりという話をしばしば聞く。最近はきっと特にそうなんだろう。かつて電車の中で本や新聞を読んでいる人はめっきり減って、移動中に多くの人がスマホをいじっている。中には熱心にゲームをやっている人を見ると、人生の数年間に相当する時間を通勤時間として過ごす勤め人が、そんな時間をゲームで消費してしまって良いのかと、嘆かわしく思える。
脱線したので、話を戻そう。多くの大人が本を読まない理由の主たる理由(特に都市部で)がスマホであるにせよ、心理的には、読書感想文という宿題で、無理やり読まされた苦痛が深いトゲとなって残っているのではないかと思って仕方がない。そう思い、当時の自分が本当に欲しかったと思うであろう読書感想文の書き方のノウハウを教えるサイトを作ることにした。3年前のこと。
その後、サイトはそのままにしていたが、今年はサイトをリニューアルして、スマートフォンからのアクセスにもレイアウト対応し、推薦できる図書も多少追加してみようと思っている。上手く書くための教室ではない。読みたくもなければ、書きたくもない、出さすになんとかごまかせないものかと思っている人に、反則技までは教えないが、できるだけ楽をして、読んで書き上げ、そして達成感を感じて欲しい、というのが狙いである。
今年は子供向けの本を実際に自分も読んでみようかと思う。
http://hon-yomu.com/kids/ 「子どもの読書 ~読書感想文教室」
(秀)