総選挙が終わった。解散直後から様々な憶測が飛び交ったが、公示後の世論調査で「自民党善戦」が報じられるなど、一見単純に見えた今選挙戦もいざ始まってしまうと、二転三転し、最終的な結果をズバリ予想できた人がいただろうかと思ってしまう。自民大敗、民主躍進はおおむね読めていただろうが、今回の投票率の低さを予想した人は少ないだろう。もっと投票率が良ければ自民党はもっと大負けしていたのだろうか?。都市部で大物代議士の落選が出たりしたが、比例区の復活当選という制度は緊張感を欠いて良くない。話題の森田健作氏は無所属ながら当選したが、「自民党に復党しますか?」という問に対し、「自分から頭を下げてまでは(復党)しません」と言っていたが、何とも歯切れが悪かった。結局、欲に負けて復党するのが関の山と言ったところか。
ところで、今回の選挙結果で最も多くの人々の予想に反したのは共産党の衰退ではなかったか?。解散前の議席数が26議席で(定員が20名減っていても)、当初は今回の選挙で30台後半までにも躍進するのでは、と見られていた。ところが、結局20議席と議席を減らしてしまった。そして、彼らの言い訳は「謀略ビラ」であった。それで、「私達の主張は間違っていなかった」と、これではあまりにも見苦しい。他に原因があったのではないだろうか?。私が彼らに代わって大胆に分析してみた。
共産党は最近ソフト路線であった。いつもは、「言っていることはもっともだが、真面目すぎて近づきにくい人、何考えているかよく分からない」と思われていた青年が、最近少しずつ周りから認められるようになって来た。「ここはもっと周りの人々に優しく、ソフトに接すれば周りも自分のことを受け入れてくれるに違いない」。きっとそう思ったのだろう。いつもの彼のキャラクターを捨て、優しい自分を表現してみた。ところが、「いつものあなたと違う」と周りに拒絶されてしまった。「優しいだけなら鳩山くんや菅くんの方が良いわ」。社会党(現社民党)が数年前に同じようなことをやって党の存続すら危うくしてしまったことを忘れてしまったのだろうか?。