「悪魔の証明」という言葉がある。世の中に存在しないことを確かに「ない」と証明することである。論理的に困難で証明のしようがない。現実的に不可能であることの比喩として使われている。ところで、悪魔君はどうなったかな?。水木しげるの漫画の話ではない。数年前に悪魔と名付けられた子供のことである。
「悪魔の契約」という言葉もある。命を賭して悪魔と契約を行い、願望を満たすというものである。本来、願い事は神のテリトリーであろう。それをわざわざ悪魔に、しかも命懸けで請うわけであるからその中身はかなりやばそうだ。社会や道徳に背いてまでの願望や復讐だろう。本来被害者でありながら警察には話せない、こっぱずかしいことへの復讐程度のことではない。そんなことをしてたら命がいくつあっても足りない人が大勢出てしまう。
悪魔を呼び出し、願い事を伝え、契約書にサインをする。悪魔は必ず約束を実行し、契約者の命を奪う。ちょっと待て。悪魔は不正義の象徴であり、そのものである。契約を実行しなくても命を奪うかもしれない。しかし、悪魔は契約には極めて忠実である。約束を守らないのは悪魔以下ということか。
10年ぐらい前のことであるが、小泉今日子がカバー曲ばかりを集めて「ナツメロ」というタイトルのCDを出した。ドラマ「愛し合ってるかい」の直後だったと思う。主題歌の「学園天国」も納められている。ゲストでデーモン小暮閣下が「うひゃひゃひゃひゃー」と声で登場している。それに対してキョンキョンは「かわいい悪魔」と返している。この後にキャンディーズの「やさしい悪魔」が始まる。悪魔は意外と律義で優しい奴かもしれない。