昨年から今年の年末年始のテレビ番組(首都圏キー局版)について。今年は特に異常だった。ドラマの再放送、一挙放送が各局大量に続いた。1クール十数回の放送分がそれこそ、一度に連続で放送されたり、2~3日に分割されたり。深夜枠に限らず、昼間からも再放送のオンパレードという状態はちょっと異様にさえ思えた。
コロナ禍で番組の撮影、収録ができないのか、と思いきや、それ以上に予算がなかったからではないかと想像した。スポンサーが付かない枠に対して、番組を新たに制作することができず、やむを得ずか、ドラマの再放送が続いたと思う。もちろん、ドラマ以外の再放送も多かった。
加えての特長として、放送時間の長いバラエティー番組が多かった。通常1時間の番組がスペシャル番組として、2時間、3時間の放送となる。放送時間が増えても収録時間や制作費が2倍、3倍になることなどあり得ない。それでいて放送時間が稼げるのなら、コストダウンになる。ただ、本来ならカットされて放送されないようなところも残っているとしたら、スペシャルどころか、質的にはレギュラー放送以下ではないかと思うこともある。概して状況的な傾向がある。
これらをダラダラとリアルタイムにテレビの前で見ているわけにはいかない。録画して、後から見ようにも、番組を通しで見るのに、2時間、3時間となるとそんな時間は取れない。細切れで見ていくとなると、途中でリアルな放送や他の気になる番組の録画分の視聴が割り込んだりするのが気になって、自然と見るのが後回しになっていく。そうこうしている間に次々と新たな番組の録画が溜まっていく。見ないままの長時間番組は放置状態がさらに続く。
もちろん、じっと放送を垂れ流しで見ているわけではなく、CMは飛ばしている。ここで、改めて気づいたこと。ドラマの一挙再放送時のCMの時間が通常よりも長かった。尺を稼ぎたい、という思いがあるのだろうか?。何かと異例尽くしの年末年始のテレビだった。
(秀)