コラムのデパート 秀コラム

第1106話 ■次世代ワールドホビーフェア

 週末、幕張メッセに行ってきた。何やら大袈裟なタイトルのイベント名であるが、要は子供向けのイベントである。海浜幕張に向かう電車の中は異様に小学生密度が高く、駅に電車が滑り込むや走り出す、ガキ、ガキ、ガキ。それに走るオヤジ。それは俺。

 前回は恐竜博以来のメッセである。そのときに比べると小さい子の姿は少なく、大部分は小学生である。それがこれまた一万人くらい並んでいる。ほぼ一様にリュックサックを背負い、手にはゲームボーイを持って開場時間を待っている。中には通信ケーブルを接続し、対戦しながら行列待ちしている姿もチラホラ。その一方で文庫本を開いて時間を潰す大人。それは俺。

 長い待ち行列だった割りにはすんなり会場に入ることができた。見慣れたビジネス機器のイベントをそのままゲーム機に置き換えてもらえればその場の雰囲気は想像していただけるだろうか?。そのブースはゲームメーカーや雑誌社が出展している。

 毎年この時期にこのイベントは全国主要都市で開催されているようだが、これがなかなか巧みな時期だと改めて感心する。何故ならこの時期は子ども達はお年玉を持っているからである。イベント会場は新作ゲームを試用できたり、いろいろな販促品を無料でもらえるのも魅力だろうが、グッズを販売しているコーナーにも行列ができている。自制心のタガのゆるい客の集団と化していた。

 私にはどうも理解できないのがカードバトルゲームである。カードを集め、それで対戦をする。遊戯王だけかと思ったら、同様のマンガが後から後から出てきて、「レアカード」などと騒いでいるようだ。そんなゲームバトルのコーナーがあった。ちょっと小太りなジャイアンみたいな子が各テーブルでバトルを繰り広げている。

 「何が『次世代ホビー』だ??」という疑問とともに、子ども相手の商売のしたたかさを見た一日であった。

(秀)

モバイルバージョンを終了