そもそもはベストセラーの本のタイトルだが、あいにく私は読んでいない。風変わりな自己啓発本と聞いたが、実際のところは知らない。ただ、現在放送中のドラマの方は楽しく見ている。最初にスペシャルの単発ドラマとして放送され、その後毎週、深夜に放送されるようになった。
終わってしまった単発ドラマの方はさておき、毎週のドラマの方は丁度折り返し地点といったところ。水川あさみ演じる主人公の星野あすかが、25歳の誕生日に彼氏が二股を掛けていて、もう一方の女性と結婚することを知らされ、しかも住んでいたマンションが火災に遭うという不幸ぶり。やがて移り住んだボロアパートに住んでいたインドの象の姿をしたガネーシャという神様(演じるは、古田新太)と出会う。しかし、このガネーシャ、何故か関西弁。
ストーリーはあすかが、もてる女となって幸せをつかむために、ガネーシャから課題を出され、それをこなしていく話である。ところがこの課題というのが、ちょっと妙で、あまり直接的でない。例えば、「爪を切れ」、「左手を使え」、「自炊をしろ」、「合コンの二次会には行くな」、「一番苦手な相手とデートしろ」、「悪女になれ」、といった感じ。ある種逆説的な課題もある。
このドラマの面白さは、まずキャスティングにある。水川あさみに古田新太。このキャスティングが最高に良い。まるで漫才を見ているようなテンポの良さがある。実際にガネーシャの教えが効果的なのかどうかは、さておき。それをドラマ仕立てで見せようという、制作サイドの発想に敬服。「今やらんかったら、一生やらへんで」というガネーシャの言葉に私も耳が痛い。
(秀)