「今頃になって!」という感じで悩んだりもしたが、書くことにした。例の田代まさし盗撮事件についてである。多くの人があの「ミニにタコができた」という言い訳のことは知っているだろう。「結果として(下着が)映ってしまった」と釈明している。ことの善悪はさておき(もちろん、悪い事に決まっている)、あの会見は反省しているのか、言い訳してごまかそうとしているのかが中途半端であったがために、彼の芸能人生命に最悪のパターンの結果をもたらしてしまった。その挙げ句に「ミニにタコができた」という駄洒落では世間のブーイングも当然であろう。
まず、第一の選択肢として、記者会見など一切行わない。ひたすら謹慎して反省している振りをする。そしてもう一つの選択肢は言い訳を前面に出して笑い飛ばすようなパフォーマンスを演じる。「ミニタコ」の絵コンテ(映像のラフデザイン)なんかを準備して、盗撮でないことを訴えてみる。後者は被害者(被害者は特定できていない)や警察関係者の手前、相当バツが悪いが中途半端な会見よりはより早く芸能界復帰できたような気がする。
実を言うと、あの「ミニにタコができた」という言い訳は、個人的にはまんざらでもない。言葉遊びとしてとらえればペケである。おそらく、捕まった後にこのような会見の場面を想定して、いろいろと考えた挙げ句に出たフレーズだと思う。彼はこのフレーズに掛けてみたが、意外に(他人から見れば思った通りか)これが受けず、「反省しています」という言葉が吹き飛ぶ程の批判を浴びてしまった。もし彼の釈明が本当であったとしても、あの雰囲気では誰も彼の釈明を信じてくれない。
私が面白いと思うのは、「ミニタコ」の言葉自体ではなく、それを考え付くまでの彼の苦悶と会見の場で雰囲気を判断できずに本当にあんな場で中途半端にその言い訳をポツリと言ってしまった、彼の行動全般である。そのあまりの馬鹿さ加減に「ちょっと本気だったのかな?」と思ってみたりもするが、それはやはり深読みだろうか?。