土曜日は朝5時に起こされた。この日、長女が林間学校に出掛ける。6時半までに学校に集合ということで、早朝から我が家は大騒ぎである。夕べはこの集合に遅刻して泣きじゃくる長女を助手席に、バスを追いかけている夢を見た。少し眠たいが、現実は無事で安心した。
3日分の荷物を詰め込んだ大きなリュックを背負い、ヨロヨロしながら歩いて行く後ろ姿を見送った。本当は学校まで荷物を持って送って行きたいくらいであったが、先生達にも生徒達にも面が割れているのでやめた。本人も恥ずかしいだろう。学校まで歩いて5分というのがせめてもの救いである。振り返って何度も手を振っている。
初日の夜には「肝試し」が行われるようだ。彼女はこの事をひどく気にしている。恐がりなのだ。「今年もお父さんがPTAの会長だったら、肝試しなんか中止にしてやったのになあ。あっ、はっ、はー」。もちろん、そんなつもりは微塵もない。本当は、「もっとやれ」と言いたいくらいだ。彼女への気遣い。彼女は月曜日に帰ってくる。
(秀)