これはもはやスカイラインではない。最初、12代目のスカイラインの写真を見たときに新鮮味を感じなかった。車雑誌で予想イラストなどを以前から見ていたせいもあるが、それ以上に「FUGA(フーガ)じゃん」という感想が最もその理由を言い当てていた。フーガとは日産の高級セダンの名前だ。セドリック、グロリアの後継車だ。何とも気の抜けた名前と変な面構えに失望した。スカイラインに限らず、ここ数年の日産の車というのはどうも良くない。
その失望がまたこのスカイラインでも繰り返されるとは。今度のスカイラインの面構えはフーガのそれにそっくりである。まるで、フーガのスポーティタイプのようだ。2車種のデザインを1つで済まそうという手抜きである。エンブレムを隠されれば、フーガとスカイラインの区別も難しい限りだ。フーガと言えばライバル車はトヨタクラウンのはず。と言うことは、スカイラインのライバル車がクラウンという図式も成り立つことになる。これっておかしくないか?。
既に11代目のときから私はスカイラインに対する失望を書いてきた。苦し紛れに後半には丸いテールランプを復活させてきたが、いかんせん、顔があまりにも不細工だった。スカイラインは有名であるが故、実際のオーナーだけでなく、私のような外野もいろいろと意見を持っている。だから多くの人に一瞥で認識されるスタイルでなくてはない。それが従来(先々代)までのスタイルであったし、そのシンボルとしての丸テールランプであった。だから、スカイラインなのかフーガなのか分からないような車に乗りたいというスカイラインファンは少ないことだろう。日産は先代のスカイラインで何故反省しなかったのだろうか?。
(秀)