コラムのデパート 秀コラム

第1867話 ■住宅の耐震補助について

 にわかではあるが、耐震のリフォームについて最近ちょっと学んだので、それについて今日は書きたい。ここ数年、行政は新耐震基準適用以前の住宅について、耐震診断や耐震改修工事に対し、相当の補助金の支出を決めた住宅耐震事業を展開しているが、残念ながら世間のこの事業に対する認知度は低い。そもそも、補助内容が都道府県によって異なり、さらにその市町村内において、補助金申請のための対象条件が微妙に異なり、全国的に網羅して状況を理解するのが難しい。

 特に南海トラフ大地震を想定した、例えば、高知県では県全体としての地震被害に対する関心が高いようで、今年度分の補助予算の受付を既に終了したと聞いた(あくまでも聞いた話で、確認まではしていない)。逆に同じ四国でも瀬戸内海側で、津波に対する被害の可能性が低いと思われている香川県では、まだそこまでの勢いはない。それでも、熊本地震の影響で、申請数は去年からは倍増している。同県は、耐震診断費用の90%(上限9万円)、耐震改修においては、上限90万円か上限50万円のそれぞれ全額が補助の対象になっていて、私が知るかぎりでは、最も手厚い自治体と言える(他は、改修実費の半額程度が多い)。直接的な補助対象は地震に対する家屋の倒壊の防止にあるのだが、この両県の比較の例では、津波に対する意識が大きく作用している。

 対象となっている、「新耐震基準」とは昭和56年6月からの対象となっているので、「新」と言いながらも、対象物件は築35年以上ということになる。それ以降に建てられた建築物はこの基準に照らし合せ、震度6強から7程度の地震においても、まずは倒壊しないということになっており、これ以前の住居についても、同等の耐震性を持っているかを診断し、場合によっては同等程度まで改修対策しようというものだ。それに対する補助事業。

 阪神淡路大震災の例では、亡くなった方の8割以上が家屋の倒壊や家具の転倒などによる原因で亡くなっている。従来までの日本家屋は、和室による続き間があって、襖や障子、大きな開口による縁側という感じで、広い空間をわずかばかりの柱と壁で支え、屋根には重い瓦が、場合によっては屋根材の上に土を載せ、そこに屋根瓦が載せられている例を思い浮かべる。田舎のじいちゃん、ばあちゃんの家がかつてそうだった。実際の地震の際に最も怖いのは、逃げる時間的余裕がないということで、火事よりも家屋の倒壊だと言える。とりあえず、家屋が倒壊しなければ、生き延びられる可能性は飛躍的に向上する。

 このような家に住む人は年配者が多いから、自分が生きている間に大地震が来るかどうかについて、「そのときは諦める」といった意識の人も多いと聞く。それなりに古くなった家に大金を掛けてまで、リフォームをするのかも悩ましく、ほとんどの人が問題を先送りしているのが現状なのだろう。「30年以内に70%以上の確率」。同じようことを30年以上前から言われてはいないか?。そんな中、ノーマークだった地域で大地震が起きている。

 自宅はどうか?、実家は大丈夫か?。「住宅耐震補助 ○○県」などと検索すれば、行政などのホームページで情報が出ていると思う。ただし、一部の民間のページでは情報が前年以前の内容だったりする可能性があるので、この点は注意いただきたい。このつづきは、またいずれかの機会に(もちろん30年以内)。

(秀)

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