第1372話 ■偽装あれこれ

 官も民も不祥事続き。民の場合は、食品を中心とした偽装であるが、要は嘘、偽物の類。これは官の場合も同様に言える。年金問題もインド洋での給油量の間違いも要は嘘、偽物の類。それにしても次から次に出てくる食品絡みの偽装問題。消費期限に内容物のごまかし。「赤福」に続いて「御福餅」までも。私はこの御福餅というのをこれまで知らなかった。赤福が消えた途端に売上を伸ばしていたらしいが、その中身は赤福そっくりの餡餅。おまけにパッケージの色やデザインまで似ていた。何も消費期限の偽装までも真似しなくて良さそうなものを。

 姉歯の耐震強度偽造のときもコラムに書いたが、あのとき姉歯と建設会社の元東京支店長の間の話に、言った言わないの食い違いがあった。そのとき私は迷わず、元東京支店長の主張を信じた。二人とも髪の毛が薄かったが、元東京支店長の方はリアルで、姉歯の方はかつらでそこまで偽装していたからだ。心は形に表れる。

 これらのほとんどが内部告発らしいが、まさに戦々恐々の面持ちの経営者たちがたくさんいるのではないかと思う。「どこだって、多少のごまかしはやっているよ」というのが、私の考え。マスコミは視聴者の側から怒って見せたりしているが、内心は次々に出てくる不祥事でネタに事欠かなくて喜んでいるに違いない。

 ワイドショー系もこれらの偽装事件を日々扱っていると思うが、フジテレビで平日午前中に放送している。「とくダネ!」という番組でも、偽装事件を扱っているのだろうか?。けどね、司会の小倉智昭自身が偽装しているぞ、あの頭。内部告発でもなんでも良い。彼の偽装謝罪会見というのを見てみたい。

(秀)