コラムのデパート 秀コラム

第762話 ■ワールドカップ前に

 サッカーワールドカップ開催まであと1週間あまりとなった。雰囲気は盛り上がっているのかどうか、微妙な感じ。まあ、日本戦となると、にわかにでも盛り上がることだろう。それにしても、前フランス大会からの4年間はあっと言う間だった。更なるアメリカ大会からは8年。あの「ドーハの悲劇」からは8年半も経っていることに改めて驚かされる。

 ところで、日本が初めて出場した前フランス大会のことを皆さんはどのくらい記憶しているだろうか?。優勝国はフランス。これはほとんどの人が覚えているだろう。準優勝はブラジルで、3位はクロアチア。このへんになると結構記憶も怪しい(そもそも記憶していない人もいるだろう)。それでは、日本が一次リーグで戦った相手は?。アルゼンチン、クロアチア、ジャマイカ。日本の戦績は0勝3敗、得点はゴン中山の最終のジャマイカ戦での1点のみ。

 つらつらと書いていながら、私も資料に頼っている。記憶は戻りながらも、「あれ?」ということがあった。「一次リーグを突破して、トーナメントで中田(英)がPKを外して負けたんでは?」と思った。シドニーオリンピックでの記憶とごっちゃになっていたようだ。こうやって振り返ってみると、日本の実力は着実に向上しているのが分かる。

 ところで、フランス大会に出場したときのメンバーを覚えているだろうか?。中田、中山、小野、川口あたりは思いつく。それに予選で大活躍の野人・岡野。三浦カズもいた。けど不思議とフォワードのもう一人を忘れていないだろうか?。「城」っていたよね。大会ではゴール前での決定力を欠きながらも、画面に映し出された彼の顔はにやけていて、大いに顰蹙をかった。それにもかかわらず彼を重用する岡田監督にもブーイング。何やら戦犯のような批判を受け、海外へ移籍したのは覚えているが、その後彼が現地で活躍しているとの話はとうに聞かない。

 サッカーに詳しい、会社の先輩にそのあたりをメールで尋ねてみた。彼は日本に戻ってきて、現在は神戸でプレイしているらしい。いつの間にやら、こっそりか?。もはや日本代表には声も掛からない。ここにプロスポーツの厳しさがあるようだ。その先輩はマスコミのダメぶりも指摘していた。派手なポジションばっかりにスポットが当たりすぎ、正当な評価がなされていないという指摘である。  「大げさですがシュンスケと同じぐらい服部も取り上げないと。子どもたちはオフェンシブミッドフィールダーだけに夢を見てしまう。だめですマスコミ。(メールより引用)」、なのだそうだ。服部って誰?、と思っているあなた。ご心配なく。私もそんな選手が出場していることを知らなかった。ちょっと、注目してみようかな。

(秀)

モバイルバージョンを終了