「仮面ライダー・本郷猛は改造人間である。彼を改造したショッカーは世界制覇を企む悪の秘密結社である。…」と続く。ご存知、仮面ライダーのオープニング主題歌の最後の部分で流れるナレーションだ。冒頭のナレーションの言葉を引くまでもなく、本郷猛は改造人間である。頭脳明晰、体力抜群の本郷猛はショッカーに捕らえられ、改造手術を受けた。そして最後に脳の手術を受ける直前に恩師の緑川博士に助けられる。
もしショッカーが本郷猛の脳までの改造に成功していたら、彼は仮面ライダーではなく、怪人バッタ男と呼ばれていたに違いない。そして、あの変身ベルトではなく、ショッカーベルトを身に着けていたかもしれない。ライダーキックもライダーパンチもなく、バッタキック、バッタパンチだ。ついでにバッタジャンプはあまりにもそのまんま。
2号ライダーはどうだろうか?。2号ライダーの一文字隼人もショッカーに改造され、その途中を1号ライダーに救出されている。ショッカーは一度ならずも二度もバッタ男を作り、同様にその最終過程において失敗をしている。まさにショッカーにとってバッタ男は鬼門である。どうして先に脳の改造から始めないのか?。特に2度目は。おバカなショッカー。しかし、それにも懲りず、ショッカーはゲルショッカーとなって大量にバッタ男を作り出しライダーと戦わしている。まあ、それはバッタ男ではなく、ニセライダーと呼ばれたわけだが。
ブランドという観点から考えればニセライダーはネイティブのショッカーブランド怪人だ。よって、真の怪人バッタ男である。むしろ、「ライダーこそニセバッタ男だ」、と声高に叫んでいたところだろう。私がショッカーだったら。
(秀)