第595話 ■少年仮面ライダー隊

 皆さんが最初に買ったレコードは何だろうか?。私の場合は「タイガーマスク」であった。番組のエンディングで流れる、B面のみなしごの歌(そんな名前だったかどうかは不明)を聴いて何度涙したことか。続いて買ったのは、しばらく間があくが「仮面ライダーV3」。そしてどういう訳か、「キカイダー01」へと続く。キカイダー01はテレビで見ていたわけでもないのに、どうしてレコードを買ってしまったかは今もって分からない。

 さて、今日の話題は「少年仮面ライダー隊」である。ここまでの流れで、どうして冒頭にレコードの話題か分かった人は相当のツウである。分からない人はこのまま辛抱して読み進んで欲しい。少年仮面ライダー隊というのは番組に出てくる、仮面ライダーを後方支援する少年組織とされているが、実のところは番組のスポンサーであるブリヂストンがドレミ号(第277話参照)を売りたいためにその自転車を露出させ、そのキャンペーンボーイとして組織されたに違いない。少なくともブリヂストン社の販促計画書にはそのような文字が踊っていたと推測される。

 彼らはおよそ10数人いたと思う。立花藤兵衛会長、滝 和也隊長(その後、立花が兼務したらしい)。調べたところによると、74回目の放送から彼らは登場しているようだ。私も少年仮面ライダー隊に入りたかった。ドレミ号も欲しいし、彼らが首から掛けているペンダントも魅力だった。怪人は怖いけど、ライダーが助けに来てくれるなら…。全国の少年達は皆そう思っていたに違いない。そんなときは「仮面ライダーV3」のレコードのB面に収録されていた、「少年仮面ライダー隊の歌」を口ずさむのであった。

 マフラーなびかせ 君と僕 東に西に 大空に
 ツーツーツツーとペンタント
 怪人いたぞと 声高く 僕らの 通信送ってる
 ※共に進もう Ⅴ3 ぼくらは少年仮面ライダー隊

 足並み揃えて 君と僕 山に川に 街角に
 ビュンビュンビュンビュンと自転車隊
 怪人どこかと 探しつつ 僕らは走る どこまでも
 ※Repeat

 肩を並べて 君と僕 風だ嵐だ 雲越えて
 ボーボーボボーと伝書鳩
 怪人来たぞと 全力で 僕らの手紙を 持って飛ぶ
 ※Repeat

 さあ、メロディを覚えている皆さん、ご一緒に。怪人というワードで出てきておきながら、かたや伝書鳩という牧歌的な歌詞も見逃せない。レコードはもうないが、この歌は今でもちゃんと歌える。

(秀)