やはり、お菓子屋の陰謀だった。先日、NHKでバレンタインデーの歴史について説明している番組をやっていたが、やはりそれはお菓子メーカーの宣伝マンの仕業であったことが具体的に明らかになった。遡ること30年程前になるが、当時この宣伝を仕掛けた張本人がテレビで取材に応えていた。
それにうまくデパートが乗っかる形でブームになったらしい。女性が男性にプレゼントを贈るのは日本だけのようだが、これは冒頭の宣伝マンが女性の購買力に注目したからで、そんなせいで女性は義理でまでも出費が増えることになってしまった。一方で今ひとつ盛り上がらないホワイトデー。バレンタインデーを女性をターゲットにしたイベントに仕立てたのは改めて検証するまでもなく、大成功だった。
さて、今年のバレンタインデーは土曜日である。喜んでいる人、悲しんでいる人、それぞれだろう。まあ、本命同志ならかえって休日の方が良かっただろう。また、休日となって、義理チョコといった余計な出費が回避できて喜んでいる女性も多いだろう。
「義理チョコ」の存在がこのイベントの性格を大きくねじ曲げてしまっている。純粋に女性が勇気を出して男性に告白することが、日本でのバレンタインデーの原点だったと思う。そもそも男性にとって、チョコレートをもらうこと自体のハードルが高かった。それが義理チョコの登場でその価値が希薄化し、ハードルが一気に下がってしまった。これにより、男性が「(義理)チョコもらえるかな?」と欲目を出してしまうから、バレンタインデー当日はどうも世間が浮き足立っている反面、どうもぎくしゃくしていて良くない。
ついでに、芸能レポーターがこの時期、若い女性タレントへのインタビューで「バレンタインデーは誰かにチョコレートあげるんですか?」というバカな質問も何とかして欲しいもんだ。
(秀)