コラムのデパート 秀コラム

第1115話 ■ドラえもんの謎

 わざわざそんなタイトルを付けるまでもなく、存在自体がそもそも謎であるが、それはまあ置いておくとして、今日は雑誌「ぼくドラえもん」の創刊を記念してドラえもんネタとしよう。この雑誌は隔週で発売され、集めていくとドラえもん百科になるといった感じの「週刊○○」系の雑誌になっている。例の如く、創刊号は付録も豪華(DVD−ROM、四次元ポケット型バッグなど)でしかも500円と他の号より安くなっている(通常巻は650円)。

 第2号の付録は、のび太の家の組み立て模型であり、「土管の空き地」の特集などが組まれている。子どもよりもかつての子どもの方が楽しめるような遊び心が組み込まれている。私はまさにドラえもん世代であろう。今年はアニメ開始、映画開始から25周年らしい。そういう意味ではアニメや映画を本気で見た世代からはちょっとズレていて、むしろ漫画で楽しんだ世代である。

 いや、実は私が小学1年生の時に既にドラえもんはアニメ化されて放送されていた。昭和48年の春から半年のことである。主題歌は今でも覚えていて歌える。しかし、世間的にドラえもんの歴史(コアなファンを除く)から、このアニメはなかったことにされている。これが私が今回指摘したい謎である。放送していたのは日本テレビで日曜日の夜7時からだった。声は大山のぶ代ではない。確か、男の人の声だった。これってトリビア?。

 話自体が面白かったかどうかはあまり覚えていないが、原作自体は面白かったはずである。ただ、アニメから新しいファン層を獲得するには至らなかったから半年で放送が終わってしまったのだろう。その後、漫画の方では「コロコロコミック」が創刊され、その勢いで再度のテレビアニメ化へと繋がる。そこでは大山のぶ代の存在が欠かせない。「ぼくドラえもんです」。まさにこのフレーズによる独特の言い回しでファン層を広げることに成功した。日本テレビは相当くやしかったことだろう。

(秀)

モバイルバージョンを終了