最近、低価格のノートパソコンがブームである。実にノートパソコンの20%がこの低価格のもので、これらは総称して「ネットブック」と呼ばれている。ここまでの比率となると、それなりの影響力を持つことになる。具体的な定義は「低価格でかつ軽量、コンパクト」という条件を満たすノートパソコンということになるようだ。
基本的に20万円前後のノートパソコンに比べると機能的な見劣りはする。画面サイズ、CPU能力、HDD容量、光学ドライブなどなど。そもそも比較すること自体が間違いのようで、そういうものだと割り切って使わないといけないものだ。
しかし、実際の使用がインターネットでWebサイトを見て、メールのやり取りをする程度ならネットブックくらいの仕様で十分賄える。まだまだこの分野は十分に売れる可能性を大いに秘めていることになる。そうなってくると国内パソコンメーカーも黙って指をくわえて見ているだけというわけにはいかなくなる。
そこで予想であるが、これから出てくる多くのネットブックは中途半端なノートパソコンになるのではないかと思っている。既存のノートパソコンのスペックを落とし、コストダウンしたような。特に国内メーカーは大胆な仕様のマシンを出せないのではないかと思っている。
しかし、実際のところは奇をてらうことなく、基本に忠実なネットブックが受けるのではないかとも思っている。あまりコンパクトであるよりも、きちんとしたサイズのキーボードであること。それでいて軽ければ十分であろう。私はそんなマシンの登場を待っている。
ここで懸念事項を1つ。今後このような低価格のネットブックが市場に広がっていくとなると、中古パソコンの価格に影響を与えると思われる。値崩れが起こりそうだ。そして総じて一般のノートパソコンも他と差別化する要素がなければ、価格が下がっていくことだろう。個人的には歓迎したいことだが。
(秀)