第1996話 ■最終回を覚えていない
映画でもそうだが、ドラマにおいて顕著である。タイトルや出演者、関係者間の設定や途中での注目シーンやセリフはちゃんと覚えているのに、肝心の最終回の内容を覚えていないことが結構多いことに最近気が付いた。確かに見ていたはずなのに、数クール前の作品、数年前、十数年前に放送されたドラマがどういう終わり方をしたのかを覚えていない件。
ドラマは視聴率のために、制作段階で話題性を重視して準備が始められる。まずは出演者。そして以前は話題の脚本家であれば、その名前、主題歌・挿入歌の歌手など。続いては登場人物の設定や背景など。これらが揃った段階で、早々に番宣が始まる。これらの情報から話題性が高いものが注目作として、メディア等で宣伝されていく。
一方で話題性十分ながら、放送開始から苦戦するドラマというものもある。期待に対して、設定のリアル感があまりにも欠けていたり、視聴者側の予想を裏切られた展開なんてケースもある。最近のドラマは1話毎に完結していくストーリーの一方で、話が進むに連れて伏線となっていた大きな問題を、最後の2話くらいで扱うケースが増えている。この大伏線は当初は隠されていることが多く、うまく視聴率が維持できていれば良いが、急に話がでかくなり過ぎたり、逆にせこい話で面白みが損なわれる場合もある。
そして最も残念なケースはどうもはっきりしない形で、「続編を作るつもりか?」という結末だったり、映画化の発表が番組の最後で行われるケースだ。要はそのドラマの最終回で完結していないケース。また、そこまではいかなくても、どうでも良いような終わり方で、記憶にあまり残らない物が増えたせいではないかと思っている。
一方、古いドラマの最終回を覚えていない理由は、長い間の記憶に留まるほどの情報ではなかったせいだろうか?。いずれまた考えてみたい。
(秀)
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