第1303話 ■高齢者だらけ

 これから先数十年の間に自動車産業は少なくとも2つの大きな転換期を迎えることだろう。まず最初はこれから先10年前後に起こるであろう、ハイブリッドエンジンまたは電気自動車への移行だ。これに対応できないメーカーは淘汰され、独自に開発する技術や体力をもっていないメーカーは他と組むしかない。そしてもう一つは高齢化社会への対応である。

 例えば30年後、私は70歳になっているが、人口構成を考えると高齢者が四人に一人ぐらいと、半端じゃないほど世の中に溢れていることだろう。そうなると高齢者が車を運転することになるだろうが、車を運転する人口が減少することは間違いない。高齢者向けの安全機能や運転支援機能を付けることになるだろうが、今のようには売れなくなる。

 一方でこれらの高齢者にもフレンドリーな交通手段の普及が望まれる。電車よりはバスだろうし、都市部では路面電車の方がふさわしいかもしれない。そこで都電の復活を願う。自動車が増えて交通の障害になることが廃止になった理由であるのならば、今後自動車が減るのは間違いないので、復活しても良いではないか。けど、その都電の車両を高齢者が運転しているかも。線路がある分、バスよりも安心か?。

 そんな感じで自分が高齢者になったときを想像すると、移動の自由がなくなることをインターネットで大幅に補うことになっているだろう。買い物はネット通販。日常品も含めて家庭まで運び込まれるような生活スタイルがあるかもしれない。けど、宅配の運転手は高齢者かもしれない。それとも外国人か?。

(秀)