実際に本を最も大量に読んでいたのは、今から十数年前で、主に通勤時間に文庫本で小説やエッセイなどを読んでいた。途中で読み終えた際の次の本と、気分転換のために別ジャンルの本といった感じで、カバンの中には常に最低3冊の本が入っていた。もちろん、会社帰りに本屋に立ち寄って、本を買って帰ることも日常茶飯事。ついでに、雑誌も何冊か買って、通勤時間に読んでいた。

 当時は、本をさばいてスキャナーで読み込んで電子ファイル化するなどの手はずもなく、置き場所に困った本は売り払うことにする。ほんの数十円にしかならないながらも、置き場所に困るので仕方がない。それでも、どうしても手元に置いておきたい、例えば著者別のコンプリートなどはわずかながら手元に残した。

 「あの話、面白かったよな~!?」、なんてもう一度読み返してみたくなることが、ままある。書名が分からなくても、著者は何となく覚えていることが多い。まずは、電子ファイルとして所蔵しているか、それとも手元にないのかの判別が必要になる。先日、ネットでの検索を駆使して、ストーリーから探しだしたある著者の短編が収められている文庫本を中古ながら、これまたネットで購入した。ちょっとした満足感。

 しかし、その本が届くまでの時間も惜しく、近くのブックオフに行ったら、108円だったので、買ってしまった。とりあえず、無くさないように、さっさと電子ファイル化してやろうと作業を開始したところで気が付いた。その本の電子ファイルがサーバーの中にあった。何ということだろう。そもそもは、ネットで中古本を注文する前にサーバー内を検索しておくべきだった。

 軽いショックのため、その本を読み返そうという気持ちすら萎えてしまった。そんな中、ネットで注文していた中古本が届く、タイミングの悪さ。

(秀)