大学の正門の直ぐ側に古本屋があって、大学で教官が指定する教科書や研究書を中心にした品揃えの店だった。1年生のときにはそんな店のことなど知らないので、大学生協で指定されるままに購入していたが、その学年が終わった際には、この店に教科書を売り払ったもんだ。買い取りの金額を知らされ、あまりものその安さに驚愕した。これをそこそこの値段で売っているのだから、これは相当儲かる商売だな、とその時は思った。

 で、自分は翌年度の教科書をこの店で買ったか?、というとそうではなかった。大半の教科書は先輩からもらい、それに倣って自分も後輩にそれらを順送りにしていった。こう考えると、冒頭の教科書専用の古本屋の商売もそれほど儲かるものではないように思えてきた。いくら粗利率が高くても、日にそれほど売れるものでなければ、その効果もあまりなく、固定費の比率が高くなってしまう。

 古本屋での買取価格が安いのは、いくら大掛かりに効率化してやっていこうにも在庫を持つための費用が発生する。いくら相場の情報を自社内でネットワークしても、買い取ったモノが実際に売れて売上として実現するまでの過程を考え、それまでのコストを考えると、相応の買い取りの値付けなのだろう。

 古本の場合は、外観と中身を見て、書き込みや破れ、日焼けがない状態であれば、ほぼ同じ値段で買い取ってくれる。ゲームソフトやCDやDVDもほぼ同様のルールで画一化されている。一方、家電品やパソコン関係の中古品となると、買い取る側のリスクも大きい。全ての動作を短時間で判別できない場合や、取説もなければ、欠品の有無すらわからない。そのリスクを考えると、買取金額は安くならざるを得ない。

 えー、今回は自分の気持ちを落ち着かせるための話だった。まあ、自分がそのような店の店主になった気分で考えてみることにしてみたり。

(秀)