第1094話 ■きらきらアフロ

 笑福亭鶴瓶は深夜番組で面白い。逆に彼はゴールデンタイムに好感度を持って迎えられるキャラクターではちょっとない。あまりにもメジャー路線に引っ張り出され、毒気がなくなってしまうとタモリみたいになってしまう。だから今も昔も彼のポジションは正しいと思う。

 かつては「突然ガバチョ」が面白かった。会場に来ていた観客を巻き込み、アドリブで家族コントを作り上げる「突然家族」というコーナー。彼はここでオカン(母親)を演じていた。そして「テレビにらめっこ」のコーナーでは投稿されてきたハガキのネタに笑った観客を強制的に退場させる、ボディビルダーの「退場マン」。深夜ならではのアグレッシブで斬新な趣向だった。

 まあ、この他にも彼が登場した深夜番組は枚挙にいとまがないが、最近の番組では「きらきらアフロ」が面白い。テレビ大阪の制作でそれが最近は東京をはじめ、他の地域でも、やや放送日を遅らせて放送されている。オセロの白、松嶋尚美と二人のトークショーである。オセロ松嶋の最近の活躍は目覚しい。

 彼女の天然のボケぶりが堪能できる。それに鶴瓶が絡み、突っ込む。そして輪をかけて彼もボケる。このコンビネーションが実に良い。周到に用意された笑いではなく、また本来のコンビではない二人がここまで面白いとは。きっとオセロが二人で持ちネタをやるよりも面白いと思う。そもそもオセロ二人のネタを見た記憶など私にはないのだが。

(秀)