第1579話 ■八百長疑惑
私が中学生のときは周りでプロレスが流行っていて、けど私は「どうせ八百長だからと」と冷めていた。ロープへ振って、なんで向きを変えて戻ってくるのか?、ラリアートなんか効くはずもない、と。第一、あんなもん本気でやっていたら、死んでしまうとも思っていた。そこで試しに友達にラリアートをやってもらったが、見事に私は尻餅をついてしまった。むしろ逆に、本気ではやってられないという結論に達した。
さて、話は変わって大相撲の八百長疑惑についてである。講談社が「週刊現代」に横綱朝青龍が八百長を行っている旨の記事を掲載し、日本相撲協会が名誉毀損として訴えた裁判の証人尋問が先週東京地裁で行われた。被告である講談社側の証人として元小結が証言をする一方、原告側の証人として朝青龍が尋問を受けた。
もちろん、朝青龍は全否定であるが、被告側証人に比べて具体性が乏しい。それに対して、被告側証人は金額や暗黙のルールのやりとりなど実に具体的で当事者ならでは知り得るであろう感じがする。そして何よりも衝撃的だったのは「75%~80%は八百長」という元小結の証言だった。プロが見れば分かることらしい。現状では、被告有利といった印象を私は受けた。今後、北の湖前理事長も証人として出廷する予定だが、一方の証人は偽証ということになる。
八百長疑惑がもし本当だとすると、いや事の真意はさておき、相撲協会側が裁判で負けるようなことがあれば、大麻や暴力事件以上の汚点となる。信頼回復とか、そういう次元ではない。朝青龍は即引退に追い込まれるだろう。一旦判決が出ても、控訴するなど時間稼ぎをし、最後はうやむやになるのではなかろうかと私は思っている。
(秀
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