1999年11月

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第144話 ■お手軽の可能性

 人の心の中を数値化することがもし可能ならば、是非それについて研究してみたい。私達の生活は随分快適で便利な形へ進化して来た。しかも最近は「軽薄短小」であることが便利さの一つの尺度として機能し、重宝がられている。しかし、この手軽さが善悪の境ま […]

第143話 ■ファミレスにて

 たまにはファミレスに行ったりもする。もちろん家族揃って行く回数の方が多いが、一人で行くこともある。すると手持ち無沙汰から周りの人間観察を始めてしまう。自然と同じような構成の家族連れに目が行ってしまうことが多い。自分達もあんな感じなのかと思 […]

第142話 ■UHF

 物心がついた時には家にテレビがあった。昭和44年頃のことで、白黒テレビであったが、その姿は細い4本のネジ込み式の足に支えられ、画面の前にはブルーのフィルターが「目が悪くならないように」ということで、テレビの上面から吸盤で吊るされていた。真 […]

第141話 ■レフリー

 金八先生を見ながら、この先の展開が気になって仕方ないがことがある。今回のシリーズで起きるクラスでの様々なトラブルは全て兼末健次郎(役名)という少年が仕掛けている。初回の放送で担任(ラサール石井)を病院送りにしたのも、実際に手を下したのは別 […]

第140話 ■忍者

 封切りの翌日に、映画「梟の城」を見て来た。CGがふんだんに使われ、凝った作りになっているが、かなり長い原作を映画化したためであろう、話の背景の説明が不十分であるため、人物の相関を十分に描いているとは言い難かった。有名な作家の作品やベストセ […]

第139話 ■バクダン屋

 実家の2階の窓から見える、小さなお稲荷さんの隣は物心ついたときから長い間空き地であった。いつの間にかそこに家が建ってしまったが、それまではこま遊びの会場として使用させて貰った。そう言えばここに一度だけ「バクダン」屋が現れたことがある。バク […]

第138話 ■リベロ

 家に帰るとバレーボールワールドカップ’99をテレビでやっていた。これでまた、先週までの改編特番に続き、フジテレビでは8時台のレギュラー番組が当分放送されなくなる。しばらくワールドカップ見ていると、15点に達してもセットが終わら […]

第135話 ■オネストジョン

 駄菓子屋と言っても、何も楽しみはお菓子ばかりではない。チープなおもちゃ、駄玩具と呼ぼう、も楽しみの一つだった。自分の場合、どちらかというとお菓子よりもおもちゃにお金を使っていたような気がする。最近の駄菓子屋では駄玩具の扱いが少なくなってい […]