第1191話 ■多難なるイブ

 さてクリスマスイブの今夜。多くの人が「クリスマスイブ」を歌い、また多くの人がサンタのまね事をしているに違いない。私とて、数日前から隠しているプレゼントをそろそろ取り出そうかと思っている。鼻歌は「クリスマスイブ」で。間もなく4歳になる末っ子の分だけ用意している。

 今年のクリスマスは苦労した人も多いのではなかろうか?。ソニーのPSPをねだられても、手にはいらない場合がある。近所のスーパーのおもちゃ売り場では発売日に「本日の入荷の予定はありません。入荷の見通しは不明です」と張り紙が出ていた。秋葉原や大きなおもちゃ屋なら手に入るのだろうか?。地方だったらどうだろうか?。任天堂DSだったらどうだろう?。

 サンタクロースへのねだりごとに入手不可能といった理屈など通用しない。もっとも、PSPをねだるような歳になってまでサンタクロースを信じている方が問題のような気はする。いや、けどそんな親子の会話を先日耳にした。「サンタさんにお願いしているのは○○だから」と小学校高学年と思しき少年が嬉しそうに親に話していた。だからという理由で親には別のプレゼントをねだっている。この子はしたたかなのかバカなのか?。

 天皇誕生日はクリスマスの準備の日となって、プレゼントを買い求めたりする日となった。このことによる経済効果は少なくないはず。そして、フライドチキンの行列に並ばされたりとお父さんには何かと多難なクリスマスイブ。しかし、いずれ子ども達には構ってもらえなくなる。煩わしさに困らせている間が華かもしれない。あなたのイブはどんな夜?。メリークリスマス。

(秀)