いよいよ受験シーズンの到来である。金八先生でも先発の推薦入試が始まった。本稿とは直接関係ないが、178話で紹介した、金八先生の体罰に対する処分は生徒達や周りの好意的な大人達のお陰で謹慎一週間と減俸10分の1、1ヶ月という形で決着し、金八っあんは平常通り教壇に復帰している。やれやれである。それにしても受験生にとっては大事な時期である。

 自分の場合、大学まで田舎で過ごしていたが、自分が通っていた高校では東京の大学を目指す者が結構いた。暇と金を使って上京するからには何校もの梯子受験も当たり前のことで、2月となると教室に空席がちらほら出だし、卒業式当日も欠席者の数が目についた。「何故、東京の大学か?」。これには色々な理由があるだろうが、中には夏休みに友達の兄貴が土産に持ち帰って来た、「オールナイトフジ」が録画されたビデオに感化され、上京を決心した者もいる。オールナイトフジは関東ローカルであった。うまく東京の大学に受かった者は大学デビューを果たしたことだろう。

 しかし、田舎者にとって東京での受験というのはかなりのハンディキャップを覚悟せねばならない。そもそも乾燥しきったホテルでの数日間の暮らしが体に良くない。そして、都会に来ているという興奮で、浮き足立ってしまうことも十分考えられる。気持ちは既に東京ディズニーランドかもしれない。そして極めつけは交通手段。下見をしていたにしても、中央線のようにクリティカルな路線がある。それにこの季節は雪のリスクも考えておかなければならない。電車が止まったり遅れたりした場合の影響は地元の人でも条件は一緒と思えるかもしれないが、「振替輸送」という事態を想定すれば、やはり地元有利は不動である。駅の放送で「○○線は電車止まっています。このため、□□線への振替輸送を実施しています」と流れた際に、その影響は大きく異なる。

 どうか受験生にはがんばってもらいたい。特に地方から上京して受験する者達に。と言っても、当人はこんなコラムを読んでいる時期ではないだろうけど。