仕事の帰りに、秋葉原でキーボードを買い求めた。もちろん楽器のそれではなく、パソコンのキーボードである。最近のパソコンには必ず付いている、「インターネットボタン」とやらが付いたキーボードが欲しかったのだ。私が自宅で使用しているパソコンは、自作パソコンで、スペック的には3年落ちと言ったところだろう。しかし、コラムの執筆、編集、ホームページのメンテナンス、それにメールとインターネットが主な使用目的であるため、スペック的には今も遜色なく、元気に動いている。しかしながら、ボタン一つでWebへのアクセスやメールの受信ができるといった便利さは、やはり魅力的である。最初、インターネットボタン付きのパソコンは目にしたときには、「初心者向け機能」と鼻で笑っていたが、今では欲しくてしょうがない。車のオートマが何も初心者向けでないのと同様である。そんな、キーボードを探して、秋葉原に降り立ち、念願のキーボードを4,000円で手に入れた。

 しかし、便利さと引き替えにセキュリティの面ではリスクを負うことになる。便利さとセキュリティは相矛盾し、二匹の兎である。パスワードも保存し、自動的にメールの受信を確認するということは、そのボタンを押せば誰にでもメールが読めるというわけだ。確かに便利であるが、これでは、家人に私の「秘密(第200話参照)」がバレてしまうかもしれない。会社で使用しているWindows2000もなかなか良い感じなので、自宅のマシンもそうしようかと思ったが、起動するまでにパスワードの入力やら、色々と手間が増えてしまう。さて、どうすべきか悩ましい。

 コラムを続ける上では、やはりセキュリティの方が重要であるという結論に達した。というわけで、せっかく買った「インターネットキーボード」もまだ十分には機能していない。店でキーボードを選んでレジに持っていく間、CCDカメラによるセキュリティシステムの商品を発見した。カメラで人相を記憶し、それをパソコンの鍵とする仕掛けである。CCDカメラ付きで値段は1万4千円ちょっと。ただ、顔がよく似た兄弟などではどうなのかと精度が気になったので、見送った。もし、私の長男がカメラの前に座って鍵が開きやしないかと不安にもなった。

 家人は夜(11時近く)になると決まって自分の部屋に消えていく私に疑問を抱いている。「女の人とメールでもやってるんじゃない」。さすがに女性の勘はあなどれない。「パソコンで何してんの?」。とっさに浮かんだ言い訳は「『ぶっとばすぞ日記』を書いている」、だった。「それには私も載っている?」。「もちろん」。・・(沈黙)・・・・。