第1388話　■３億円ストーリー

　宝くじというのはそうそう当たるものではないと思いながらも、買わないことには当たらないし、当たらないと思っていながらも、当選金、しかも一等（前後賞付き）当選金の使い方を考えたりする。実にこの時間が楽しい。できるだけ大物ねらいとして私は連番派である。今年も先日から販売が始まり、また年末ジャンボ宝くじの季節がやってきた。

　３億円、しかも税金は掛からないし、家を買うとしても利息が掛からない。実質給与所得で言えば、プラス５千万円以上の価値はあるだろう。そこで年末ジャンボ宝くじで３億円を手にした際の妄想を具体的に書き出してみることにした。まず、会社は辞める。この後、定年まで働き、退職金を合わせた額以上の現金を一度に手にできるのなら、通勤電車に揺られて、ストレスを溜め込む毎日を送る必要はない。けど、会社を辞めて、働く必要もないとなったら、日々どうやって時間を潰そうか？。随分早く、定年が来たようなもんだ。

　その他には家の借金を返した後に、新たに広い家を買い直したり、欲しい車を並べてみる。ネットオークションなんか欲しいものを次々にストレスなく手に入れることも可能となるだろう。残りの生涯賃金よりも多くの金ではありながらも、普通の生活をしていたら買わないようなものまで買ってしまって、結構意外と早くお金がなくなってしまうかもしれない。いざとなったら綿密な支出計画を練らなければならない。ちょっと心配性な妄想だ。

　年末の仕事納めの日、納会もそろそろお開きになる頃に、「年末ジャンボ買った？」という会話が始まる。「何枚買った？」ともなる。そして私が、「もし３億円当たったら、年明け会社来ないから」と言うと、「俺も来ないよ、当たったら」と帰ってくる。結局、また年明けにはいつものように顔を合わせることになる。

　さて、今年は何枚買おうか？。当たらないにしても、発表までの間、いろいろと楽しい妄想が楽しめる。例え大金を手にしても、秀コラムはライフワークとして続けるからね。

（秀）