第1389話 ■PTAのITリテラシー

 家人が小学校のPTAで広報委員をしていて、PTA新聞の編集に携わっている。ここ数年、着実にパソコンを使える人が増えて、委員さんの中でも、原稿をパソコンで入力してくれる人の数も増えた。ところが、誰もプロフェッショナルではないため、いろいろと穴がある。

 入力された原稿は印刷され、紙という形で持ち寄られる。それを専用のレイアウト用紙に切り貼りしていく。そこまでは良かろう。しかし、紙版を持ち寄った人が複数いると、フォントや行間にバラつきが生じるようになる。まあ、コーナーやブロックごとに担当を分けているのなら、このバラつきも何とかごまかしがきくが。

 さて、何とか原稿や写真を持ち寄り、切り貼りして、版下のほとんどが出来上がったらしい。そして仕上げの編集後記を各自がパソコンで入力し、印刷して持ち寄ることになった。携帯のメールで指定されてきた条件は、「フォントはMS Pゴシック、10ポイント。13文字で3行以内」だった。家人はこれを私に入力して印刷するよう、頼んできた。家人はパソコンが苦手だ。

 私はこの頼みを断った。「こんないい加減な仕事ができるか!」と、半ば怒りながら。プロポーショナルフォントを使うと13文字の行幅にバラつきが出てしまう。それ以上に、行間の指定がないので、持ち寄った紙版の行間がそれぞれバラバラの可能性がある。多分、条件を指定してきた人はそんなことなど思いもせず、自分が使用している設定が標準だと思い込んでいるのかもしれない。

 メールで原稿を集めて、誰かがまとめて印刷すれば良いのにね。

(秀)