第1581話 ■更に値引きいたします

 いざ家電品を買うとなると、どこで買おうか?、いくらくらいか?、ということが気になる。いくつかの候補の店があって、会社の帰りなんかに寄り道をして量販店を覗いてみるのだが、価格が今いちはっきりしない。値札は付いていて、そこに金額は書かれているが、思ったよりも高い金額。そしてそこには「更に値引きいたします」と記されている。

 その量販店のチラシを見ると、お目当ての商品も載っている。しかしそこに記載されている金額は展示品の値札のそれよりも高かったりする。チラシを見て店に行くと、まずはそれよりも安い金額の値札が付いている。しかも「更に値引きいたします」と書かれている。チラシの金額を予定して来店していたのならば、2段階に安い金額ということで嬉しいのだろうが、そのような人ばかりではなかろう。

 この「更に値引きいたします」というのが曲者だ。要は店員に聞かないと金額が分からないという仕組みだ。しかも、一旦出てきた金額についても、交渉しだいで更に下がる可能性がある。値引き交渉というのもなかなか面白いものだが、その一方で面倒だったりする。実際に値引きした金額を聞いてみると、数万円とか1割とか価格差があったりする。驚くけど、最初に高い価格を吹っかけられているだけと、単純には喜んでばかりいられない。

 量販店の通販サイトの場合も同様だ。サイトでの売値がチラシと同じだったりする。店に行けば、そこから更に安い金額で買うことができるが、サイトでは値引きの交渉なんてできない。インターネットは無店舗だから店頭よりも安いというのは同一量販店の場合は全く当てはまらない。

 量販店の場合、最も安い金額は店頭に行かないと分からない、というのが私の観察による結論だ。しかも個々に実際の販売価格を店員に聞かないといけない。効率が良くない。直接的にズバリの金額を値札には記載して欲しいものだ。

(秀)