第698話 ■ギンザの恋の最終回
日本テレビ系で放送されているドラマ「ギンザの恋」が本来10回の放送を予定していたにもかかわらず、視聴率低迷を理由に7回で最終回を迎えることになった。要は打ち切りである。先週での放送でも何の脈絡もなく、主人公が入院するなど、無理な話の展開で次回が最終回であることがドラマの中で告げられた。今日、18日がその最終回の放送日にあたるため、書き上げていたコラムを差し止め、予定を変更して今日はこの話について書こうと思う。こんなことめったにないだろうから。コラムは記録でもある。
「ギンザの恋」とはその名の通り、銀座を舞台にドラマ初主演のトータス松本演じる食品会社社員を中心に須藤理彩、戸田菜穂、中澤裕子との恋の駆け引きを描いた恋愛ドラマである。シリアスな感じは一切ない、コメディである。当初、出演者では話題を呼んだドラマであったが、実際の中身はどこかつかみ所なく、ストーリー展開の面での深みもないため、視聴率で苦戦するのも当然かもしれない。「銀座」を「ギンザ」と書き改めようとも、銀座ブランドは通用しなかったわけだ。
さて、肝心の低視聴率ぶりであるが、ビデオリサーチ調べによると4%台(関東地方)が続いていたらしい。裏番組が良くない。月曜10時とあって、「SMAP×SMAP」での稲垣吾郎復活(特にその回)は相当にこたえたことだろう。ニュースステーションの影響もあるだろう。これまでも視聴率の良くない番組は数多くあって、特にバラエティ番組は最初の数回の放送で打ち切りになるものもあった。しかし、ドラマはあらかじめ放送回数が決まった上で脚本が書かれるわけで、それを事故などの理由(例:「ロケット・ボーイ」織田裕二主演)以外で打ち切った形で放送回数を減らした例は他に思い浮かばなかった(探せば多分あるだろうけど)。どうしてもその3回が待てないのだろうか?。
不思議なことにこのドラマでのユースケ・サンタマリアの存在感が薄い。確かに出番が少ないせいでもあろうが、いつものキャラクターとは違い、真面目でモテモテ君(死語か?)である。いつもの感じではトータスを食ってしまうから抑えているのだろうけど、これでは別の役者を使った方が良かったような気がしてならない。ましてや、ユースケ・サンタマリアとドラマに出ると不幸な結末が訪れるのかもしれない。「花村大介」では共演のいしだ壱成がその後に覚醒剤容疑で逮捕。「ロケット・ボーイ」では織田裕二の入院により、放送回数削減。そして今回の「ギンザの恋」は途中打ち切り。確かに、「踊る 大捜査線」ほか、例外も多数あるけれどね。
(秀)
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