第954話 ■りそな銀行ってなんだ?

 金融界の再編は大きなところが済み、銀行においてはかつての合併した両行の名前をくっつけた行名ではなく、全く違った名前を付けるのが最近は多い。かつてのスタイルを守っているのは東京三菱銀行と三井住友銀行ぐらいか。それでも後者は一時期、さくら銀行という時期があったので、太陽神戸三井住友にならずに済んだ。太陽銀行も神戸銀行ももはやその名を残していない。

 みずほ銀行は富士銀行と第一勧業銀行だったはず。UFJは三和銀行と東海銀行。ところでこのUFJってなんだろう?。さっきUFJ銀行のサイトで調べてみようとしたがそれらしい説明はなかった。どうしてわざわざアルファベット、しかも単語ではない行名なんかにしたんだろうか。年配者での認知度は著しく低いと思われる。よくもそうやすやすと会社名が変えられるなあ?、と不思議でしょうがない。一時期、CIが流行ったが、それに費やす費用やエネルギーはバカにならないはず。

 そして最も新しい銀行として、りそな銀行というのが誕生した。今回は大和銀行とあさひ銀行の合併である。これで都市銀行の中で、ここ数年に合併をしていない銀行はなくなった(と思う)。あさひ銀行は協和埼玉銀行だった。りそなとは「共鳴する」という意味のラテン語らしい。こう分かりにくく、認知されないような名前を付けてしまう心理が分からない。同じような商品を扱うからには認知度こそが差別化の大きな要素となりうるはずだが。

 あの、ジブリのイラストが出て来るCMだけ印象に残って肝心の新行名を覚えていない(覚えようとしない)人々の方が多いのではなかろうか?。これでは新しいお客様を獲得することはできない。いっそあのイラストの効果を利用して、「ジブリ銀行」っていうが良いと思う。「ジブリ」って何?、というそもそもの新たな疑問が生じるかもしれないが、それでも認知度は格段に上がるはず。「トトロ銀行」でも良いよ。

(秀)